花開く造形への憧れ  東京都立葛飾総合高校 陶芸部

みてみて!うちの部活!

2017/03/01

都立葛飾総合高校 陶芸部

窯設備を有効活用して活動している陶芸部は珍しい部活動だ。

平成19年に東京都東部地区初の総合学科高校として開校し、今年度創立10周年を迎えた新しいタイプの学校だ。開校時から外部連携・地域密着を掲げ、校訓は「進取創造」「自主自律」である。開かれた学校の人気は文化祭「葛希祭」は来場者が8000人を上回る年もあるほどだという。

2月のコンパスナビTVは、東京都。第四弾は「東京都立葛飾総合高校 陶芸部」をお届けしよう。
テレビ東京を視聴できないエリアの皆さん、2月24日の放送を見られなかった皆さん、ぜひごらんくださいね!

生徒たちのモチベーションの原動力は『進取創造』『自主自律』の精神から

なんでも挑戦する闊達な校風、部活動、特別活動などがとても盛んで、しかも生徒自らが企画し執行するものが多い

「総合学科高校10年の蓄積」を小山公央校長は語っている。

葛飾総合は、都立総合学科高校全 日制10校のうちの1校として10年目を迎えました。この10年間、総合学科設置 の目的をもとに、地域の方々との結びつきを大切にさせていただきながら、社会的・ 職業的自立に向けてキャリア教育を充実させ、教育内容や教育方法等においては生徒 の個性に応じた指導を重視してきました。

『進取創造』『自主自律』の校訓の下、体育祭や葛希祭(文化祭)をはじめとする様々な学校行事の企画運営、学校見学会や説明会における学校紹介は、すべて生徒が主体となって実践しています。授業や行事、部活動やボランティア活動にて、近 隣の小中学生や園児、町会の方や福祉施設の方々など、地域の方々との交流を深めた 地域密着型の活動を含めて、年間で延べ100以上の団体と連携を進めています。葛総には、生徒が活躍できる場、すなわち輝ける場がたくさんあり、生徒は、活き活き と学校生活を送り輝きながら成長していきます。様々な活動を通して、葛総がめざしているのは、生徒に、情報収集力、分析力、コミュニケーション力、プレゼン力、課 題解決力など社会にて有用となる『総合的な学力=葛総力』を身に付けさせることで す。葛総力は、継続して学ぶ力を培い、変動が激しく複雑な社会の中で自律自立し、 確かな人格を磨きより良く生き、社会に貢献していく力となると確信しております。 (抜粋 学校HPから)

部長 金澤広志君(3年次)にお話を聞いた

3年5名、1年5名  男子3名、女子7名で活動(2016年11月現在)

自分が日常で使用している器がどのように作られているのか実際に体験して知りたいと思った

・この部に入った理由を聞かせてください

自分が日常で使用している器がどのように作られているのか実際に体験して知りたいと思ったからです。

・この部活でのやりがい、楽しみなどを聞かせてください

この部活でのやりがいは、ただの土から自分自身のもっている技術を使い、器などの作品を作りあげることです。また、過去の人たちが編み出した技術を学んだとき、昔からあるものなのに、自分自身にとっては新しいものに感じることがとても楽しいです。

・部活以外で普段は何をしている時が楽しいですか?

普段は読書をしたり、DVDを見たりしている時が楽しいです。本を読むことは新しい世界を知ることだと思っていて、その本を書いた人の世界をのぞくことで自分にはなかった発想や考えが生まれるので楽しいです。DVDを見るのも同じなんですが、アニメやドラマだとその作品を書いた人だけでなく役を演じる人の表現なども見えるのでとてもおもしろいです。

・仲の良い仲間(友達)は?何をしている時が楽しい?

1年の時のクラスメートの加瀨崚太くんです。一緒に勉強している時や、休み時間に話している時が楽しいです。何気ない話でも、この学校は生徒によって取っている授業が違うので、その話を聞くだけでも新しいことを知ることができておもしろいです。

・部活の仲間との絆、ライバル、目標とする人など

私が目標としている人は、昨年卒業した花渕想先輩です。花渕先輩は前部長をしていました。自分が部長になったとき、どのように行動していくのかの見本でした。また、部内で初の賞をいただいた作品を制作した技術や発想はとてもすばらしく、いつかは追いつきたいと思っています。

・優勝経歴など(部として、個人として)

平成27年度中央展 奨励賞受賞 花渕想先輩

・ライバル学校 その学校との違い・貴校の強み

東京都内に陶芸部が他の部活とは違いあまりないので、ライバルというほどの関係が築けていません。なので、後輩たちが自分たちをライバルと思ってくれるとうれしいです。自分の学校の強みは、部員たち1人ひとりの発想力です。みな個性が強く、他の部員が思いつかないような作品を生み出してくれます。

・これまでに苦労したこと、困ったこと、その苦難をどのようにして乗り越えたのか(乗り越えようとしているか)仲間と、どう切り開いたか など

三年生も中央展への作品制作をしているのですが、三年ということもあり、自身の進路活動をしなければいけませんでした。部内には「土は待ってくれない」ということばがあるのですが、そのように土はこまめに世話をしなければいけません。しかし、毎日部活に行くことができないときがありました。その時に、部活の仲間が私の作品を管理してくれました。その協力のおかげで最後まで作品をつくり上げることができました。

・目標・意気込みをお願いします。これだけは人には負けないと思う事など

私は三年生なので部活動のできる時間は少ないかもしれませんが、卒業までに目標としている花渕先輩から電動ろくろの技術を学び、少しでも追いつき、自分の三年間身に付けた技術を使った器を作り上げたいと思っています。

・将来の夢、なりたい職業など

将来は、陶芸のような今日まで続いてきた日本の伝統文化をこれから先の人に伝えていきたいと思っています。外国の文化に目を向けようとする人は多いと思います。でも、自分の住んでいる地域を見るだけでも自分の知らない文化がそこにはあると思うので、そのような文化に目を向けさせるようなことをしたいです。

顧問 高久敏子(タカク トシコ)先生(美術・工芸)にお話を伺った

部の特徴

都内の学校でも珍しい、「陶芸」作品を作る部活動。人数は少ないですが、陶芸室でコツコツと作品を作り続けています。開校当初から続く部活で7期生より活動が活発になり、展覧会に出品し、受賞できるほど技術力が向上しました。

1年間で、①文化祭「陶器市」の器販売の売上向上、②「中央展」への出品 を2つの大きな目標とし、自主的に活動に取り組んでいます。

①文化祭では、日常で使う器を制作し、販売しています。ここ2年間では10万円を超える売り上げを出し、毎年陶芸部の器の購入を目的に本校の文化祭に足を運んでくださるお客さんもいらっしゃるほどになりました。部員たちは毎年お客さんにアンケートを取り、お客さんはどのような器を必要としているのかを調査し、要望に沿った作品を販売するようにしています。また売上を伸ばすためには生産性を上げなければいけません。その中で、学んだ技術を用いて効率的に器を生産するにはどうすれば良いかを考え、たとえば成形と絵付けなど、それぞれ生徒が得意な分野で役割を決めて分業するなどの工夫をしているようです。

②「中央展」は、東京都の美術部や工芸関係の部活動に所属している生徒が出品するコンクール展です。絵画・映像・彫刻など様々なジャンルの900点近い作品が同じ会場で展示されるため、日常で使う小さな器を出品しても賞は取れません。自身が表現したいこと、見る側に何を伝えたいかなど、メッセージ性の高い作品制作になるため、文化祭の販売用の器とは全く違った観点で頭を切り替えてアイデアを出す必要があります。技術に関しても同様で、日常の器作りの際は「学んだ技術からどのような器を作るか」という思考過程で制作していますが、展覧会の作品に関しては「自分の想像を作品として完成させるには、どの技術を応用すれば実現可能か」という真逆とも言える思考過程で取り組みます。この2つのタイプの作品制作により生徒は技術力を向上させています。

また、陶芸で使う土は生もののため、部員みんなで土の管理をする必要があります。そして、陶芸の制作過程には「焼成」があり、窯のスペースを無駄にしないようある程度の作品数が必要で、また各作品の土の乾燥状態を揃えなければなりません。部員同士がお互いの様子を見ながら制作を進める必要があり、完全な個人での制作というわけにはいかないところがこの部活のおもしろいところです。そのような中で、徐々にチームのような雰囲気が出来ていきます。

金澤君は部活では、どの様な(役割や存在感など)生徒ですか?

陶芸部部長  金澤広志(3年)

陶芸部入部を目指し、葛飾総合高校に入学したという逸材です。展覧会では毎回、独自のテーマを持った作品を制作するユニークな生徒。 部のマスコット的な存在感で部内の雰囲気をやわらげています。そのような金澤君の個性を目の前にすると、部員は協力せずにはいられなくなるようで、自然と役割分担が生まれていきます。そのような、部内の盛り上げ役の生徒です。

生徒に望むことは?

100円ショップでも購入できる安い器はいくらでもありますが、自分の手で手間をかけて作ったものを使ってみて、初めて使い勝手の良さ、持ち易さ、洗い易さ、さわり心地…などの違いに気が付くことができます。その気付きから、どうすればより良くできるか制作への高い追求が生まれ、器の良し悪しを見る目も育ちます。また、陶芸部が文化祭や展覧会で活躍することにより、生徒全体に日本の伝統文化である「陶芸」の素晴らしさを伝えることができると思います。愛着のある手作りのお皿を日常に取り入れ、より豊かな生活を送ってもらいたいと思います。

また、人生の中で、作品制作に熱中できる時期はそうたくさんはありません。自己の作品とじっくり向き合い、何かを精一杯やり遂げる達成感や、作品を通して他者と交流する喜びを、この部活動で味わってもらいたいです。

★続報 おめでとう 12月 中央展にて奨励賞受賞 3年 吉澤 詠美 (ヨシザワ エイミ)さん

現約聖書 -天と地の背約の家- (ゲンヤクセイショ テントチノハイヤクノイエ) 平成28年度東京都高等学校文化祭 美術・工芸部門 中央大会 第27回中央展 奨励賞 受賞 平成28年12月18日(日)

さあ、放映された彼らの創作の現場をご覧ください

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