個性を重んずる自由な校風~歌の翼に志を乗せて~ 岩手県立盛岡第四高校 音楽部

みてみて!うちの部活!

2017/05/02

岩手県立盛岡第四高校 音楽部

全日本合唱コンクール全国大会に3年連続出場(2014年度、2015年度、2016年度)
合唱の力で郷土を支える

 2017年度、創立54年目を迎える岩手県立盛岡第四高等学校(「志高(しこう)」と呼ばれ親しまれている)は、岩手の偉人・新渡戸稲造、宮沢賢治の教示を建学の精神として「誠実に生き、他者への敬愛を忘れず、大志を抱き、真理を追究する」を掲げ、校歌でもその精神を歌う。個性を重んずる自由な校風のなかで部活は文化部、運動部とも盛ん。今回は、3年連続全国大会出場を果たした音楽部を紹介しよう。

コンクールに2チームで出場することはリスクを伴う反面得られるものも大きい。平成27年の全日本合唱コンクール全国大会に初めて混声チームで出場し全員で喜びをわかちあった。

「心をつかむ Brillante Sound」 

人間の声の素晴らしさに目覚め、合唱の力にはまりました=顧問 佐藤文子先生(顧問8年目)

ここ4年間はコンクールに女声チームと混声チームの2チームで出場している。平成26年と28年の東北支部大会で志高(しこう)は両方ともに金賞を受賞し、女声チームがそれぞれの年に全国大会に出場。平成27年には混声チームで全国大会に出場している。

音楽部の顧問になって8年の佐藤文子先生はいう。

「大会に2チームで出場する高校はあまりありませんから、両方とも金賞はとても嬉しかったです。そして、混声チームとして初めて全国大会に出場できた時は、音楽部全員で成し遂げた結果ですからなおうれしかった。合唱は、ハーモニーが合ったときの気持ちよさ最高です。男子生徒少ないのですが、ひとりひとりがよく歌い絶妙のハーモニーを奏でました。

私は音楽部(合唱)の顧問になって本校で3校目、年数にして20年以上になるのですが、過去にパーカッションを経験していたのでどちらかというと昔は、合唱より吹奏楽の指導を望んでいました。しかし2005年、京都で開催された第7回世界合唱シンポジウムに参加した時聴いた、オスロ室内楽合唱団の演奏に惹きこまれ、人間の声のすばらしさとエネルギーに感動し、スイッチが入りました。そしてそこからすっかり合唱の世界にはまってしまいました

ポリシーは、少し難しい曲に挑戦させること。そうすることで能力のキャパシティが広がっていくと思っています。昨年はフランス語の作品に取り組みましたが、フランス語の発音を教えて下さる数名の先生方に来ていただきみんなで学びました。歌詞の意味、歌のつくられた時代背景、想いなどをきちんと把握して歌うことで情感がわいてくると思います」。

 

女声のパート練習風景

男声のパート練習風景

明日に架ける橋 

歌いこんで自分たちのものにしていると感じた

現在部員は1年22人、2年16人、3年15人の合計53人。うち男子生徒は11人

現在部員は1年22人、2年16人、3年15人の合計53人。うち男子生徒は11人。人数からいえば男子対女子は1:5だから、混声合唱のときの男子生徒は相当ガンバっているはず。部長の及川泰生(3年)くんにきいてみた。

昨年のコンクールの後に部長になった及川くんは、中学生のころから特設合唱部で歌っていた歌好き。バリトンとベースの2つのパートをかけもちできる音域の広さのあるナイスボイスの持ち主だ。

「歌が好きで音楽部に入ったので、毎日歌えるのがたのしいです。曲はむずかしいほど、挑戦しがいがあって好きです。昨年のコンクールの自由曲『雪の夜』はフランスのプーランクの作品で4曲から成る構成の曲でしたが、難しい曲という感覚は無くて、独特の和音、曲の流れが心にストンときて歌っていて気持ちがよかったです。ぼくは変わっているのかもしれませんが、いま流行っている歌にはあまり興味がなくて、テレビやCDも積極的に観たり聴いたりしないので殆ど今の曲を知りません。それよりも宗教曲やマドリガル(16世紀〜17世紀のイタリアの世俗的な声楽曲)が好きで、ユーチューブで探して聴いています」。

佐藤先生は、入学して卒業するまでの生徒の姿をみていると、高校生時代は精神的にも身体的にも、ぐんと成長すると感じているという。

「高校時代は音域も広がりますし、曲を理解する力も上がります。入部当初は音程を取る力も備わっていませんし発声も未熟ですが、たくさんの曲をこなさなければならないし、難しい曲にもとにかく一生懸命練習するので自然と力も付いてきます。するとある日、それまで一段一段上って来た階段を突然何段も飛び上がるような成長をみせたりします。特に男子はその傾向があるように感じます」。

ジャージがかっこいい

定期演奏会ではテーマを決めて歌う 

「人々は何かに立ち向かうとき、歌うことがあります。サッカーや野球の試合あるいは革命のとき‥‥。歌には力があります」 

「音楽の力」は一生の宝になる

音楽部の年間スケジュールで大きな行事に、7月の定期演奏会がある。テーマを決めて歌う曲を選曲し、OB・OG合同ステージや、モーツァルトやバッハなどの名曲に挑戦するステージ、会場の人たちと一緒になって歌う、という企画が慣例になっている。そして8月から10月にかけては全日本合唱コンクールへの出場があり、夏休みを返上で合唱練習に取り組む。

その間に、4月の入学式校歌演奏、岩手県や盛岡地区の合唱祭、小アンサンブルコンテスト、そして各種依頼演奏の出演などもある。昨年は東日本大震災の「復興支援音楽祭 絆プロジェクト」でヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんなどとの共演もあった。震災を契機につくられた『夜明けから日暮れまで』は、声楽アンサンブルコンテスト全国大会の全体合唱曲として歌い継がれているが、志高音楽部でもOB.OGとともに歌い続けている。

「人々は何かに立ち向かうとき、歌うことがあります。

サッカーや野球の試合あるいは革命のとき‥‥。歌には力があります」

という佐藤先生のことばのとおり、志高音楽部員は、歌の力で励まされ、歌の力で励ましている。高校時代に得た「音楽の力」は一生の宝になる。

 

コンパスナビ編集部 高橋隆校長(3月時点) 佐藤文子先生 及川泰生部長

さらにひとこと、大事なこと

全国高等学校文化連盟は全国高等学校総合文化祭をはじめ、高校生の文化活動の普及や支援等を行っているが、盛岡第四高校の校長が会長となっている。

平成26年3月、盛岡第四高校音楽部は、とても意義深きステージに立った。

コンパスナビサイトにて紹介した。

「『復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト2016』盛岡で音楽祭開催 歌の力で励まし、励まされる」

この経験のことも含め、昨年、平成26年7月3日に開催の第7回定期演奏会での、高橋隆校長(当時)のあいさつの中には、高等学校文化連盟の精神性が脈打つメッセージに感動を禁じえない。紹介したいと思う。

    ごあいさつ
岩手県立盛岡第四高等学校校長 髙橋隆
第七回盛岡第四高等学校音楽部の定期演奏会にご来場いただきまして誠にありがとうございます。
本年もまた、定期演奏会開催にあたり、たくさんの方々からご支援ご協力をいただきましたことに心から感謝申し上げます。
特にも音楽部は、昨年度(2015年度)、一昨年度(2014年度)と全日本合唱コンクール全国大会に2年連続出場を果たし、さらには、本年(2016年)3月には、「復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト2016」の舞台も踏みました。「いわての復興教育」の中で示される、「郷土を支えるひとづくりの充実」の一助として、日常の部活動の成果をいかんなく発揮し意欲的に取り組んでまいりました。これも偏に皆様からのご支援、ご助言のお陰と感謝申し上げますとともに、今後もご期待にお応えしながら、より前向きな取り組みを積み重ねてまいる所存であります。
本校も本年で52年目を迎え、「新たなる伝統への飛翔」は知命となりました。積み重ねられる歴史と、より醸成され深められる校風とに支えられ、志高は、より「充実」した学校生活を送ることのできる学舎になりました。また、文化・芸術活動に真摯に取り組んで行けるということは、世の中の平和と安寧が保たれている事の反映、恩恵であり、そのことに感謝をし、自らもそうした思いを受け継ぎ、将来に向けて伝えて行くことへの自覚をもつこともできました。
 ともすれば、夢や希望をもつことや幸福でありたいと願うことは、独善と解されることもあります。しかし、夢や希望をもつことは、自分の存在を認め、自らの将来を切り拓いて行こうとしるエネルギーそのものであります。音楽部諸君の夢や希望は多くの仲間とともに音楽を作り出そうとする相互コミュニケーション、伝え合い、伝える、心をひとつにした協業に他なりません。
本日の演奏会は、限られた時間と空間との中ではありますが、限られたものであるからこそ、その価値の重みが実感されるものと信じております。お聴きいただいた方々の心に、記憶に、確かに残る演奏となることを願い、あいさつといたします。

 

「先人に肖(あやか)り学ぶ姿勢を持ち、人々から肖り学ばれる人間」をめざせ、高橋校長最後の卒業式の式辞(2017年3月)

格調高く、心躍る、希望にみちた言葉、心にとどめたい

音楽部から2017年3月末で退任された高橋隆校長(3月時点)に校歌のプレゼントが

ギンガギンドロ

記念モニュメント「ギンガギンドロ」は、 50周年を記念して1回生有志から寄贈された。 制作者は野崎窮氏(本校7回生:鳴門教育大学大学院教授)。 御影石製で、高さ315センチ、幅・奥行きとも191センチ。 本校のシンボルであり、郷土の生んだ作家宮沢賢治の愛した 「ギンドロの木(白楊)」と「銀河」をイメージしている。 台座にはめ込まれた銘板は大場冨生氏(本校1回生:版画家) 制作。平成26年9月12日(土)除幕式と野崎氏による講演会が行われた。(学校HPより)

 

輝かしい活躍の数々

音楽部の活躍の他に、「27回全国高総文祭優秀校・東京公演ポスター最優秀賞」や「39回岩手県高文祭ポスター最優秀賞」などの輝かしい実績のある美術部があるということを特記しておこう。

第31回全国高校文芸コンクール 最優秀賞・文部科学大臣賞

岩手県立盛岡第四高等学校(いわてけんりつもりおかだいしこうこう)

岩手県立盛岡第四高等学校

所在地: 〒020-0835 岩手県盛岡市津志田26地割17−1
電 話: 019-636-0742

 

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