定時制通信制高校 軟式野球全国大会 天理高校が勝利を引き寄せて11連覇を達成!

みてみて!うちの部活!

2017/08/23

一度は諦めかけた11連覇を、みごと手元にたぐり寄せた天理高校

圧倒的な強さで決勝まで勝ち上がってきた天理高校。すべての高校が打倒天理高校を目指して始まったこの大会。全国の予選を勝ち上がって集まった高校は全部で25校。熱い戦いは、波乱を含んだ混戦で幕を閉じた。

準決勝まで圧倒的な強さで勝ちあがってきた両校

2年前は準決勝で延長13回の熱戦だった

決勝までの4試合で38得点(2失点)の天理高校。対するは同3試合で38得点(6失点)の東京都立八王子拓真高校。今大会すべての試合をコールドで勝ち上がり、抜きん出た実力校同士の対戦は、同じ駒沢球場で2年前にも繰り広げられていた。

2015年8月19日。大会は雨で1日順延し、準決勝と決勝が同じ日に行われた。準決勝の第一試合、朝から太陽が強烈に照りつける炎天下の下、延長13回までもつれ込んだ熱戦は天理高校がサヨナラ勝ちで勝利を得た。今年の八王子拓真高校は、このときの忘れ物を取り返しにこの日を迎えた。→昨年の記事はこちら

試合詳細

初優勝を狙う東京第一代表の都立八王子拓真高校は昨年大会出場を逃し、1年間必死に練習し2年ぶりの出場を得た。2回戦から準決勝まですべての試合で投手をリレーしてきた同校だったが、決勝戦はエース植野1人に試合を託した。対する天理高校はここまで4試合中3試合先発した堀部だ。エースナンバーの岩城はライトの守備につき、後半に温存する作戦だ。

試合は1回表、天理の攻撃で先頭の窪田がいきなりレフトへ三塁打を放つ。ここを足がかりに1点を先制するところから波乱の試合は始まった。その後3回にも2点追加して3点リードを許した八王子拓真は、先頭打者太田の右中間二塁打から1点を返し、その後クリーンアップの三連打で一気に追いついた。5回表に天理が1点追加し引き離しにかかると、八王子拓真はその裏敵失もあって2点を追加し、ついに逆転。

8回まで天理は三者凡退が続き、八王子拓真は走者を出すが凡退を繰り返す。こう着状態が続いた。

9回表、八王子拓真のエース植野は簡単に二死を取り、打倒天理高校、悲願の初優勝まであと1人となった。「あっとひっとり!あっとひっとり!」俄然盛り上がる一塁側。「最大集中」と言う横断幕を掲げた家族を中心とした応援団は天理にプレッシャーを与え続ける。

「あの瞬間は、もう連覇を諦めました」天理高校の藤田監督だけじゃなく、三塁側にいた誰もがそう思ったに違いない。3人目の8番平野が打ったボテボテのセカンドゴロが、一塁に投げられたところまでは。

連覇を阻止すること以上に、初優勝の重みがそうさせたのかもしれない。一塁へ送球されたボールは、ミットに納まることなくファーストの後方に転がっていった。それを見て二塁に走った平野はさらなる悪送球を誘い、なんとそのままダイヤモンドを全力疾走で一周しホームを駆け抜けた。

一塁側の歓声がため息に変わり、三塁側の応援が一気に盛り上がる。

「これからこれから!」一塁側スタンドから選手に声がかかる。9回裏の八王子拓真の先頭の佐藤が中前打を放ちサヨナラの機運が上がるが、後続が三振に倒れ攻撃が続かない。10回、天理は三者凡退に倒れ、八王子拓真は先頭の永田がレフトに安打を打つが、やはり後続が倒れてしまう。

11回表。天理高校は9回と同じく二死から平野が今度はライトに三塁打を放つ。続く大江が三塁に内野安打を打ち1点リードし、ついにこれが決勝点となった。

「来年は一からチーム作りをして出直してきます」と語る八王子拓真高校広田監督

「あの瞬間は、もう負けを覚悟しました。勝てて本当によかった」天理高校の藤田監督はかみ締めるように話してくれた

同じ時期、甲子園で繰り広げられている硬式野球と異なり、プロ候補になる選手は1人もいない。定時制であれば多くの選手が昼間働きながら、夜学校に通う。環境はまったく異なるが、プレイする気持ちの熱さは何も変わらない。

試合後、八王子拓真高校のベンチ前で選手同士抱き合い泣いている選手が後輩に向かって叫ぶ声が聞こえた。

「ごめん、ごめんな。来年は頼む!」

 

来年の夏は、どんなドラマを見ることができるのだろう。

 

定時制通信制高校 野球大会の最終結果はこちら

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