「浦定生一身これ胆なり~I’m a challenger~」 何事にも挑戦する社会人を目指す学校で卓球をやり抜いた!

みてみて!うちの部活!

2017/09/26

埼玉県立浦和高校定時制 卓球部 中野拓馬君(4年)

7月28日、定時制卓球部に中野拓馬君(4年)を訪ねて、8/1から始まる「平成29年度 全国高等学校定時制通信制体育大会」に出場を控えた心境などを取材した。

平成25年11月1日、コンパスナビ ナビ部編集部は浦和高校全日制の第57回強歩大会「古河マラソン」に随行させていただき、全国屈指の進学校男子校の質実剛健な校風に魅了されていた。現在、埼玉県には24の定時制通信制課程の学校がある。県教育委員会のホームページにはこのように案内が掲載されている。

「自分に合った『学び』を探そう」――中学校を卒業後、どんな環境で勉強したらいいか迷っている皆さん、現在、職場で働いている皆さん、定時制通信制高校で、自分に合った『学び』を探してみませんか」。

ナビ部編集部は、前述のとおり注目してきた浦和高校という同じ学び舎で、さまざまな事情・動機から定時制に通う生徒のことを知りたく思い、併せて読者の皆さんに定時制の学びを、部活動を切り口に紹介する機会となればと考えた。

浦和高校のホームページには、定時制教頭により定時制のトピックスが生き生きと伝えられている。

今年度の校長あいさつを引用したい。そこには浦和高校定時制の特徴や校長の期待する心がこめられている。

浦和高校ホームページ定時制

埼玉県立浦和高等学校校長   杉山 剛士

浦高定時制では、少人数教育の利点を生かし、職員全員の力を結集しながら「一人一人を大切にする教育」を行っています。また、入学動機は様々であっても、入学後は可能な限り「働きながら学ぶ」ことを求め、定時制教育が変容しつつある今もなお、こだわりのある指導を行っています。
そして何よりも、生徒一人一人が卒業後に幸せな人生が歩めるよう、社会的自立を目指して、きちんとしたあいさつ・マナーや基礎学力を身に付けさせるとともに、NPOや地元企業など外部の教育力も最大限に生かしながら、進路実現への支援を行っています。新たな定時制教育に挑戦し続けている浦高定時制へのご支援ご協力をよろしくお願いいたします。

■一人一人を大切にする面倒見のよい教育
■きちんとした社会性、生活態度、基礎学力の育成
■外部の教育力の導入などを通した進路実現への支援
■クラス活動や行事などを通した本当の仲間との出会いと深い交流

「浦和高校定時制の教育活動」

じっくりしっかり4年間で学べます

昼間の時間を有効に活用して、働きながら高校生活を送ることができます。男子校ならではの落ち着いた学習環境で、基礎学力、社会性、協調性をしっかりと養うことができます。

多くのサポートで生徒たちの学びを充実させます

健康を考えた手作りの温かい給食で栄養のサポートを受け、学習サポーター、多文化共生推進員や就職支援アドバイザー、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどの支援を得て、充実した学校生活を送ることができます。

「浦定生一身これ胆なり~I’m a challenger~」(H29生徒会 スローガン)

「一身これ胆なり」を合言葉に、何事にも挑戦する社会人を目指します。

生徒が積極的に学校づくりに参加します

生徒会が中心となり、学校行事やボランティア活動などを生徒が提案し、運営するものも豊富にあります。生徒の結束が浦定を作ります。

「一人前」になるための取り組みをさまざまに展開して

一人ひとりが社会的自立を目指し一人前の社会人になるために、4年間を見据えたキャリア教育・進路指導を行っています。

教育目標・教育方針・指導の重点、努力点(浦和高校HP参照)

これが定時制の日常の様子である。浦定は2017年度に入り、さまざまなチャレンジをし、「一人前の男(杉山剛士校長の言葉)」目指し成長が加速している。

・夏休みに「高校生ボランティアアワード(風に立つライオン基金)」に参加し、生徒会が地域清掃ボランティア活動について発表
・卓球全国大会への出場
・農業体験への参加

 

いくつかのチャレンジの中でも、卓球全国大会への出場を果たした若者に会いたい、ナビ部編集部はそう考えた。

コンパスナビのナビ部編集部は7/28、埼玉県大会を1位通過した4年生 中野拓馬君を訪ねた。

(中野=中野拓馬君(4年)、岡田=卓球部顧問 岡田直也先生、狩野=担任 卓球部副顧問 狩野 徹先生)

ナビ部 中野君はいつから卓球をやっているんですか。
中野 中学に入って卓球を始めました。
小学校のころはずっと野球などをやっていたので、野球をやろうと思っていたんですけど、一番仲がいい友達が卓球に入ると言っていたので、それについていってやったらおもしろいなってと思い、そこで始めました。
実は、中学のときは全然勝てなかったんですよ。1回戦敗退とか団体戦でも県には届かないぐらいで負けちゃいました。
ナビ部 本当ですか。という状態だったのに、高校に入ってやっぱり僕は卓球をやりたいって思った、そこのスイッチはどうやって入ったんですか。
中野 とにかく一番スポーツではまったものが卓球だったので、卓球はずっと続けていきたいと思って、高校に入って卓球部、たしかホームページなどに、卒業した先輩が全国に行っているという記事が書いてあって、それを見たときにちゃんと全国に行っている選手もいるぐらいの学校なんだって思って選んだんです。
ナビ部 レベルが高いですね。その先輩はあなたが1年のとき在学していたのですか。
中野 いいえ、僕が入ってきたときにはもう卒業していました。でも、今回全国に出場することとなってその先輩が練習を一緒にやってくださっています。
ナビ部 激励がてらですか。
中野 そうですね。
ナビ部 いわゆる特訓ですか。
中野 そんな感じです。
ナビ部 顧問の岡田先生、どのタイミングで全国出場が決まったんですか。
岡田 5月28日の埼玉県大会です。

卓球部の戦績だ

学校総合体育大会兼定時制通信制高等学校総合体育大会兼全国高等学校定時制通信制体育大会卓球競技県予選
平成27年5月31日(日)  個人戦 5位

県民総合体育大会高等学校定時制通信制の部 卓球競技
平成27年9月27日(日)  個人戦 優勝
平成27年10月18日(日)   団体戦出場

埼玉県定時制通信制高等学校卓球新人大会
平成28年2月7日(日)   個人戦 優勝
団体戦出場

学校総合体育大会兼定時制通信制高等学校総合体育大会兼全国高等学校定時制通信制体育大会卓球競技県予選
平成28年5月29日     個人戦 優勝
平成28年6月5日    団体戦出場

県民総合体育大会高等学校定時制通信制の部 卓球競技
平成28年10月9日     2位
平成28年10月23日   団体戦出場

埼玉県定時制通信制高等学校卓球新人大会
平成29年2月5日(日)  個人戦 優勝
団体戦出場

学校総合体育大会兼定時制通信制高等学校総合体育大会兼全国高等学校定時制通信制体育大会卓球競技県予選会
平成29年5月28日(日)  個人戦 優勝
平成29年6月4日(日)    団体戦 2回戦敗退

学業と勤労と部活のリズムのなかで

部活の練習時間は短い 21時15分ぐらいから始まって22時半までだという

ナビ部 埼玉県の大会で1位を取ったときはどのような気持ちでしたか。
中野 今年が最後なので楽しもうっていう感じでした。
岡田 2年生から3年連続、埼玉県大会個人戦で優勝し、全国大会に出場しています。
ナビ部 素晴らしいです。今、部員は何人なんですか。
中野 部員は5人です。2人は同じ4年生、3人は下級生です。教えがいがあり、期待していますね、後輩には。
ナビ部 いいですね、いいですね。いいお話を聞かせていただきました。今まで上り調子でずっと卓球の道を走ってこれたのでしょうか、スランプはあったのでしょうか。
中野 上り調子ではないけど、そんなスランプっていうスランプはなかった気はします。
ナビ部 本当ですか。すごい、後退はないんですね。ケガをしたことはありますか。
中野 大きなケガもないんです。
ナビ部 そこですよね、大事なのは。ケガをしない秘訣を教えてください。
中野 なんだろう。ケガをしない秘訣。特にそんな考えていなかったんですけど、いつもどおりやって無理をしないことが大事だと思います。
ナビ部 なるほど。練習の開始時間と終了時間はどのぐらいですか。
中野 普通に平日学校がある日は21時15分ぐらいから始まって、22時半までですね。
ナビ部 とにかく限られた時間でやっていて大変ですよね。
中野 そうですね。
ナビ部 中野君は昼間はお勤めなんですね。
中野 昼間はアルバイトしています。朝の9時30分から16時半とか17時までの勤務です。
それから登校し、勉強して、その後部活をします。
ナビ部 学校は近いんですか、職場から。
中野 ここ北浦和なんですけど、職場はさいたま新都心なので、そこそこ距離はあります。
ナビ部 そうですか。今の職場は何年目なんですか。
中野 つい最近、4月に入ったばかりなんでまだ3カ月ちょいぐらいです。もうすっかり慣れてきました。
ナビ部 すごいですね。職種は何ですか。
中野 アパレル、洋服を売る仕事です。
ナビ部 どうもおしゃれだと思ったらそういうことなんですね。なるほど。好きですか、服飾の方面。
中野 そうですね。おもしろくて、接客が好きなんで。
ナビ部 そうですか。それはそれで立ち仕事ですね。そして、ここに来て練習、週に何回ですか。
中野 週に2回、月曜日と金曜日です。
ナビ部 集中的にぎゅってやるんですね。他の部活動もそのぐらいの頻度なんですか。
岡田 そうですね。

(指導者、顧問の赴任により部活動の状況は変わってくる、勢いがあるのはバスケとサッカーとのことだ。もともと各学年10人強、全体で47人、少人数の定時制課程である。)

 

教室に17時30分に入っていなければならない 働きながらの学業はとても大変だ 卒業式までは気が抜けない

仕事でつらいことがあったり疲れていても卓球をやれば元気になれる だからこそ 卓球を続けてくることができた

ナビ部 昼間仕事をして、登校する。教室に何時に入っていればいいのですか。
中野 17時30分に授業開始なんで、それまでに入っていれば。
ナビ部 そうなんですね。今まで4年間ずっと働きながら定時制で学び続けてくるっていうのは並大抵のことじゃなかったと思うんですね。つらいなっていうときはありましたか。
中野 もちろんありましたね。仕事もしなきゃいけなくて、かつ学校も行かなきゃいけないっていう両立が一番大変ですね。今でも大変です。
ナビ部 それをやり抜こうっていうふうに思うのはどういうモチベーションで。
中野 本当は普通に全日制の高校に行きたかったんですけど、行けなくて、親が力仕事とかをしているんですけど、親も高校を卒業していなくて、力仕事をしてきたみたいな感じなんです。そういう風にはなりたくないってずっと思っていて、だったら、意地でも高校を卒業してやろうって思ってここに入ったんです。だから、その思いだけですね。
ナビ部 すごい。留年もしないで頑張ってここまで来たなんて大したものです。
中野 実はぎりぎりです。
狩野 そうですね。
ナビ部 それはすごいことですよ。やはり入学した人数が卒業できていないっていう厳しい状態がこの定時制にはある中で、よくぞ初志を貫徹して、残り半年まで来たので、見えたんでしょう。
岡田 もうあと3カ月、4カ月。
狩野 いや、卒業式の朝が来るまで気が抜けませんね。そんな、どの担任もそう思っていると思いますよ。
ナビ部 そうなんですね。憎まれ口を叩く生徒もいると友人の教員が言っていました(笑)。
狩野 うちの生徒はみんないい子ですね(笑)。
ナビ部 いい子たちですね。本当に気持ちがいいです。中野君の生活の苦闘ぶりを聞かせてもらいました。頑張り屋ですね。つらいなっていうようなときには誰かに相談するんですか
中野 大変だったら友達とか、先生とかも話を聞いてもらったりします。あとは部活でストレスを解消するんです。
ナビ部 そこを聞きたかった、もう少し。大変な中でも時間をやりくりしながら卓球を続けてきたっていうことですね。卓球はあなたにとってどういう存在ですか。
中野 仕事とかつらいこととかもあったりしたので、卓球が楽しみなんですよね。だから、疲れていても卓球をやれば元気になれるって感じなんです。いつも気持ちよく終われるので、それがいいですね。

少年時代にテコンドー、そして野球をやって基礎体力を鍛えてきた中野君の、卓球をすることが日々の活力になっている様子がうかがい知れた。

中野君は、仲の良い団結力ある浦定卓球部の仲間たちを大事に思い、初心者に教えて成長していくことがとても楽しいと言った。

岡田顧問が赴任し、卓球部が活性化したのだが、岡田顧問は中野君の存在を、ともに部活動の形を整えてきた仲間と評しておられた。(中野君も、同好会から部への昇格の過程は顧問とともに、部員と協力して練習メニューを考え抜き実践し、そして勝ち取ったと誇らしく思っている)

そして全国大会ベスト16を目指すと話してくれた。

ちょうど、全国大会出場経験のある成田先輩が来校し、連れ立って練習場へと向かっていった。
(成田先輩 中野君 岡田顧問)

『全国高等学校定時制通信制体育大会 第50回卓球大会』8月1日(火)~8月3日(木)東京都駒沢体育館

全国大会は8月1日から駒沢体育館で行われる。ナビ部は昨年、小豆島から顧問1名、部員1名ずつの女性2人で参加していた姿を見た。また、選手は広い年齢層が参加していたことや、大会運営の教職員の懸命な様子についても狩野先生と語り合った。
今年も、奮戦する良い表情に出会えることを楽しみにしたいものだ。
また、競技のみならず、他県の選手とも交流する機会があればなお良いという狩野先生の言葉が印象的であった。
卓球を含めスポーツの大好きな彼は、将来はスポーツ関係の仕事に就きたいという希望をもっている

働きながらの学業。17時30分に教室にいるということ自体が簡単なことではない。

卒業までの約半年、学業、仕事の両立は並大抵ではない日々と想像するが、校長、担任、顧問の慈愛を受け、薫陶に応えて全うしてほしい。

全国大会の様子を主に写真で伝える

8/1 8/2 1回戦 2回戦を順調に勝ち進んだが、3回戦は惜しくも敗退だった。卓球でエネルギーをチャージした歳月。これからの人生を粘り強く切り拓いていく自信につながったことだろう。

埼玉県立浦和高等学校
 〒330-0072 埼玉県さいたま市浦和区領家5丁目3-3
Tel 048-886-3000

浦和高校ホームページ定時制

 

元気な部活応援!コンパスナビTV
2016年4月~2017年3月に放送された「コンパスナビTV」の動画や取材記事は、こちらでご覧いただけます。
サッカー ナビ部 全国高校 サッカー部ポータルサイト
吹奏楽 ナビ部 全国高校 吹奏楽部ポータルサイト
野球 ナビ部 全国高校 野球部ポータルサイト
主役はみなさん!ナビ部に出よう!
一般社団法人 青少年自助j率支援機構 コンパスナビ