戦争の犠牲になった野球選手たちの記録を永遠にとどめる

大会・イベント情報

2016/08/28

野球殿堂博物館レポート その4

「野球殿堂」の入り口前に小さなプレートがある。これは、戦前のアマチュア野球界で活躍した選手の中で、第二次世界大戦で命を失った人たちの名前を記したものだ。
生きていれば、戦後の野球界の発展に貢献したであろう人たちの名前だ。
取材協力:公益財団法人野球殿堂博物館

戦争で命を失った野球選手たち

71年前に終わった戦争は、高校生の皆さんにとって「教科書に載っている歴史」に過ぎないかもしれない。しかし、その戦争がなければ、思い切り野球をして、ファンを楽しませていたであろう選手たちが、数多く命を失っていることを知ってほしい。

この「戦没野球人碑」は2005年に野球殿堂博物館内に設置された。

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中等学校(今の高校)や、大学などで野球をし、戦争に行って戦死したり、戦病死した172人の選手たちの名前が刻まれている。

生きていればプロ野球に進んだり、高校大学野球の指導者になったりしたはずの選手たちだ。

また、東京ドームの外側には、「戦没野球人碑」とは別に「鎮魂の碑」がある。1981年に建てられた。

こちらは戦前、職業野球(プロ野球)でプレーし、戦争で帰らぬ人となったプロ選手の名前が刻まれている。

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こちらは、投手最高の栄誉である「沢村賞」の名前の元となった沢村栄治投手や、阪神の強打者景浦將選手など、73人の名前が刻まれている。

この日の横には、弟の石丸進投手を戦争で失った石丸藤吉選手による追憶という文章を刻んだ碑がある。

追憶(ついおく)

弟進一は名古屋軍の投手。昭和十八年20勝し、東西対抗にも選ばれた。 召集(しょうしゅう)は十二月一日佐世保海兵団。十九年航空少尉。神風特別攻撃隊、鹿屋神雷隊に配属された。二十年五月十一日正午出撃命令を受けた進一は、白球とグラブを手に戦友と投球。「よし、ストライク10本」そこで、ボールとグラブと”敢闘”(かんとう)と書いた鉢巻(はちまき)を友の手に託して機上の人となった。愛機はそのまま、南に敵艦を求めて飛び去った。「野球がやれたことは幸福であった。忠と孝を貫いた一生であった。二十四歳で死んでも悔いはない。」ボールと共に届けられた遺書にはそうあった。真っ白いボールでキャッチボールをしている時、進一の胸の中には、生もなく死もなかった。

遺族代表 石丸藤吉

華やかなプロ野球、高校野球の陰でこんな悲劇が起こったことを、高校生の皆さんも知っておいてほしい。

野球についてもっと深く知ることもできる

野球殿堂を抜けると、左手に「企画展示室」。夏休み中は「自由研究」のための展示。野球場、グラブ、バット、ユニホームなどが、どんなふうに作られているかを解説している。

また、休憩スペースには、かつての後楽園球場、甲子園球場のベンチ、後楽園球場で使用していたリリーフカーなどの本物がおかれ、イベントホールにはバッターボックス体験コーナーもあり、侍ジャパンの投手たちとの対戦を楽しめる。

 

さらに、その奥には「図書室」。野球殿堂博物館は膨大な野球資料も保管している。昔の雑誌、出版物、リーグの刊行物から、大リーグ、世界の野球のガイドブックや年鑑まで、野球に関する資料が揃えられている。

窓口で請求すれば本を閲覧することができる。必要なページをコピーすることもできる。

野球の歴史や技術など、知りたいことがあればだれでも利用できる。図書館司書の資格を持つスタッフがアドバイスしてくれる。

 

野球殿堂博物館は、自分たちで使う写真は撮影OKだ。(商業目的の写真は許可が必要。)スマホで写真を撮ってもかまわない。

イチローや大谷翔平など、好きな選手のユニホームと一緒に写真を撮ったり、それを送信するのもOK。

野球好きなら、半日くらいは楽しめる。この夏。東京ドームに行く機会があれば、ぜひ訪れてほしい。

 

■開館時間
3月~9月  10時~18時
10月~2月  10時~17時
※入館は閉館時間の30分前迄
  

■入館料
大      人     600円(500円)
高・大学生   400円
小・中学生   200円(150円)
65歳以上    400円

(  ) 内は20名以上の団体料金

■休館日
月曜日
(但し、祝日・東京ドーム野球開催日・春・夏休み期間中は 開館)
年末年始(12月29日~1月1日)

公益財団法人野球殿堂博物館

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